■Bプログラム■ 6
作品名 オフィーリアの愛読書 第3夜 小夜桜子ヲ読ス。
監督 小口 詩子
上映時間 30分
あらすじ 昔々、かの国の川辺で足を滑らせ命を絶った伝説の少女オフィーリアは、水の中で新たな生を受け、少年オフィーリアとして水底に暮らしている。永遠に年をとらない少年は、自分が少女だった頃の遠い記憶を懐かしみ、時空を超えた魔法の虫眼鏡を通して、水の外の現実世界に思いを馳せ、少女趣味満載の雑誌を読み耽っては、夢現の少女の時間に浸るのだった。
この作品は、架空の少女雑誌「月刊オフィーリア」の映像化という設定。大正から昭和にかけて日本中に多くの熱烈な少女読者を持っていた数々の少女雑誌のエッセンスが映像に置き換えられ、少女小説(→ドラマ)、連載マンガ(→アニメーション)、ファッションページや占い、読者投稿、広告、付録など、乙女チックなバラエティ要素が様々なスタイルを持って展開していく。目次に沿いながらこれを一日がかりで読んでいく少年オフィーリアが道先案内人である。
 第一夜は吉屋信子、第二夜は尾崎翠、第三夜は小夜桜子という、ともに明治29年生まれ、大正~昭和に活躍した3人の伝説的な少女小説家の紹介とその文章世界がベースとなっている。
第三夜の小夜桜子は架空の作家であり、その生い立ちと文章世界は監督によって捏造されたもの。可憐な少女たちを演じるのは女装の少年たちである。メインスタッフとして、撮影監督に柴崎幸三、フィルム撮影に山崎幹男、アニメーション制作に清水真里&木村英樹、音楽に金大偉らが参加。
監督プロフィール *小口 詩子 (コグチ ウタコ)*