第99回『TOKYO月イチ映画祭』2025年10月12日(日)

今回も大勢の観客の皆様で大いに盛り上がりました。観客、監督、関係者の皆様、ありがとうございました!
グランプリは『遠く離れて』 黒田晋平 監督が受賞しました。おめでとうございます!

■ 前回グランプリ作品上映 ■(無料)12:50~

● 作品 『公衆電話』 16分/2018 監督 松本動

一番右 松本動 監督

【あらすじ】
ごくごく普通の、ごくごくありふれた父娘の、どこにでもありそうな、一夜の小さな物語。

【紹介文】
父と娘の話である。いままで多くの映画でテーマになっている。男性の映画監督にとって父と娘の話というのはとても面白いテーマのような気がする。特に未婚の監督だとなおさらだ。自分に娘がいたらどんな気持ちだろうか?娘とはどう接するだろうか?反抗期になったら?娘に彼氏が出来たら?結婚したい人がいると言われたら?等々、想像力をかき立てられ面白い。私も父と娘の映画を撮ってみたくなった。(野火明)

【受賞・上映歴】
・第5 回岩槻映画祭/最優秀作品賞(グランプリ)&観客賞
・SSFF&ASIA2018/ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2018/ベストアクター賞
・64th Rochester International Film Festival 2022(アメリカ)/Best of the Fest
・24th Kansas City FilmFest International 2020(アメリカ)/Best Narrative Short
・6th BELIFF-Be Epic! Film Fest LONDON 2021(イギリス)/Best Short Film & Best Actress
・20th Great Lakes International Film Festival 2021(アメリカ)/Best Narrative Short
・15th Japan Film Festival Los Angeles 2020(アメリカ)/Chanoma Award
・東京神田ファンタスティック映画祭2018/神保町映画祭賞 / ・第14 回山形国際ムービーフェスティバル2018/NID 東北賞
・第13 回札幌国際短編映画祭2018/ジャパン・パノラマ部門Official Selection

【監督プロフィール】
東京都出身。90年代から8mmフィルムで自主映画制作を始め、その後に商業映画の道へと進み、石井隆、山崎貴、中村義洋、矢崎仁司、佐藤信介等の監督作品に助監督として従事。大林宣彦監督「花筺/HANAGATAMI 」では監督補佐として多くのシーンで演出を任された。現在は監督として活動し、長編映画「星に語りて~Starry Sky~」が『第37回日本映画復興賞』で復興奨励賞を受賞。長編・短編の姉妹作品「在りのままで進め」「在りのままで咲け」も好評を受け、池袋シネマ・ロサとシネマ・チュプキ・タバタでのアンコール上映を果たし、国内外の映画祭でグランプリを含む多数の賞を受賞。最新作「アンジーのBARで逢いましょう」は日本映画史上最高齢の主演女優として草笛光子を迎え、2025年4月から全国公開中。
現在、来春の公開を目指し、長編映画「小春日和~Indian Summer~」(出演:水村美咲、由美かおる、佐野史郎、柴田理恵、他)の絶賛仕上げ作業中。

【キャスト】
菅井玲/入江崇史/貴玖代

【スタッフ】
撮影:池田直矢/録音:西岡正巳/音楽:鈴木光男/タイトルデザイン:東かほり/ヘアメイク:清水美穂/衣裳:杉本京加/助監督:大滝朋恵

■ Aプログラム ■(有料)13:40

● 作品 『昨日の今日』 67分/2023 監督 新谷寛行

一番右 新谷寛行 監督

【あらすじ】
高校生の結衣は友だちの楓を自宅に招いて、その日数十年ぶりと言われる流星群を裏庭で観測することになっていた。
父の雄一もそれに便乗するかたちでバーベキューの準備を始めるが、そこに母・紀美子のはとこ・辰彦があらわれる。
呼んでもいない隣人・中村や紀美子の親友・澤田もまじえて不思議な春の宴がはじまる・・・。

【紹介文】
ndjcで製作した『ジョニーの休日』(2017)で、15歳年下の彼女の実家を訪れた35歳フリーター男の気まずい時間を描いて、爆笑を攫った新谷寛行監督。『ジョニー…』は、コロナ禍で休止する前の「TOKYO月イチ映画祭」で、グランプリに輝いている。
その新谷監督が手掛けた初の長編が、本作『昨日の今日』。
「不穏さが漂う時空間に 、ある“爆弾”が埋め込まれる」という、『ジョニー…』と共通した枠組みを持ちながら、本作の場合、前半が“コメディ”、後半が“ホラー”という転調が、背筋をゾクッとさせる!
本作は新谷監督が、俳優の橋本美和、青山卓也と出会ったことがきっかけとなって、スタートした作品。ヒロインが抱える不安や秘密が、彼女の家庭に“魔”を呼び込んでしまうという展開だが、ヒロインの主婦を演じた橋本、“魔”を体現した青山ともども、これ以上にないハマり役と言える。
また、すべてが取り繕われた家庭の“象徴”のような、夫役の眼鏡太郎の存在感も、作品の不穏さを際立たせる。
そして本作で、是非注目して欲しい…と言うか、イヤでも強烈な印象を残すのが、隣人役の山下ケイジ。野本梢監督作品などでお馴染みの存在であるが、これまで好々爺的な印象が強かった山下の印象を、一挙に覆す!本作での“怪演”“悪目立ち”ぶりには、ゲラゲラ笑いながらも、本当にヤラれてしまった‼(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024 上映

【監督プロフィール】
新谷寛行
1980年大阪府生まれ。
2015年、初めて監督した短編『カミソリ』が日本国内外で上映・受賞。
2016年、「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2016」で選出され、『ジョニーの休日』を制作。
2018年、『王様の選択』『夕焼けスクランブル』を制作。

【キャスト】
眼鏡太郎、橋本美和、平澤瑠菜、青山卓矢、中川琴里、山下ケイジ、香山裕香、田島亮、金井勇太、木下隼輔、おぎのさな

【スタッフ】
監督・脚本・編集:新谷寛行/ 撮影:齋孝輔/ 照明:及川凱世/ MA:田中柊子/ Bcamオペレーター:須藤翔 杉山綾 達富航平(JIJI)/ アシスタントカメラ:大隈友紀子 内田誠司/ 照明助手:柳田侑子 鈴木瞳美/ カラリスト:大舘悌介 小澤翔太/ 機材協力:株式会社VIDEO VILLAGE / 音声・美術・マルチプロデューサー:志岐誠 志岐和美 / 制作協力:佐世保映像社 / 協力:株式会社バウムアンドクーヘン、イマジネイション、株式会社グリーンメディア、Glanz entertainment、株式会社emir heart、株式会社bamboo、株式会社ヒラタオフィス、テアトル・ド・ポッシュ、株式会社and pictures、ビッグウッド株式会社、はかた一番どり、STAND FOR ARTISTS

●予告編

● 作品 『母乳』 12分/2021  監督  賀々贒三

右 賀々贒三 監督

【あらすじ】
40年間、乳離れできずに母乳だけで生きてきた男は、母親と死別したことで飢餓状態に陥る。親友はそんな男を救うために奔走する。

【紹介文】
知られざる天才、賀々監督が、食がテーマのオムニバス映画『おまめ映画菜 世界の食卓から』に出してきたテーマは最初、「人肉」だった。すいません、普通に食べものをお願いしますと言って出て来たテーマが「母乳」。私の嗜好を見透かして来たな。で、スノッブな賀々監督の事、私の期待を裏切る方向へやはり来たか。こうなるか。でも私が見たかったのはコレジャナイ!プロレス的にこう言わざるを得ないだろう。最後のシーンの清々しいまでのパク……引用!無理やり上がるねー。(岩崎友彦)

【受賞・上映歴】
「おまめ映画菜 世界の食卓から」参加作品
「パルマ国際短編映画祭」ビスタビジョン賞受賞

【監督プロフィール】
賀々贒三(かがけんぞう)
本州出身。狭山市立入間野小学校在学時に映画制作を始め現在にいたる。母語は日本語。

【キャスト】
榎本桜、高橋一路、伊藤由紀、窪田翔、田村魁成、久田松真耶、牛丸亮

【スタッフ】
北尾和弥、貝原恭平

● 作品 『キンタローJK & セクハラシャーク ふらちなパラサイト』 10分/2025   監督 岩崎友彦

【あらすじ】
キンタローJKを演じる豊岡んみが、今回もシュールな世界観はそのままに、笑いとお色気を届ける。間違ってキンタローの左手に寄生に変身したパラサイ星人がやりたい放題。全編、アイフォン15で撮影。

【紹介文】
みんな大好きキンタロ―JK!かれこれ2年以上プロジェクトは続き、u-nextでの配信本数は間もなく20本以上に達しようとしている。
視聴数ランキングでは毎回出だしの1週間のランキングでは上位に食い込んでいる。ライバルはキムタク、長澤なつみと言った錚々たる面々。
監督・岩崎と主演・豊岡んみのコラボで、毎回メモ程度のシナリオを元に、現場で作りながらの自由な制作体制。実は豊岡はエロNGで、毎回色々相談しながらエロじゃない表現を模索していくのが岩崎の楽しみでもある。そういうせめぎあいから新しいものが生れていくのだ。(岩崎友彦)

【受賞・上映歴】
u-nextで絶賛配信中。

【監督プロフィール】
最近はu-nextなど配信用作品を月に一本作る事を目標に映画製作に励む。

【キャスト】
豊岡んみ、岩崎友彦

【スタッフ】
撮影:野火明

■ Bプログラム ■(有料)16:15

● 作品 『遠く離れて』 37分/2024 監督 黒田晋平

一番右 黒田晋平 監督

【あらすじ】
老齢のこずえは認知症をわずらい、介護施設で暮らしている。そこへよく面会に来ていた息子の啓二。彼はいつしか施設を訪れなくなり、電話で対応を済ませるようになった。こずえの孫娘である紗希はその背景を知っている様子だ。一体何があったのか?
【紹介文】
本作『遠く離れて』は老人向けの介護施設で暮らす老齢で認知症をわずらっている女性、こずえと、その息子で初老の啓二。そして、その娘の紗希の物語である。
こずえの気持ち、啓二の気持ち、紗希の気持ち…。
この三人の思いが交錯するところが素晴らしいと思った。そして見せ方もちょっとしたトリック的な演出もある所がなかなかうまいと感じた。
インディーズムービーは作り手が若い人が多いので、若者の物語が多いのだが、人生100年時代の今、老人の物語ももっとあって良いのでは?と思っていたので本作のような作品が作られたのは良いことだと思う。是非観てほしい作品です。(野火明)
【受賞・上映歴】
映文連 国際短編映像祭 映文連アワード2024 優秀作品賞(準グランプリ)、パーソナル・コミュニケーション部門 最高賞
第9回 岩槻映画祭 観客賞
にいがたインディーズムービー・フェスティバル vol.28観客賞
第23回 中之島映画祭 優秀賞
おおぶ映画祭2025 セレクト作品
Kaminari Japan Film Festival 2025 短編 オフィシャルセレクト作品
第16回 福岡インディペンデント映画祭 入選
第16回 日本映像グランプリ2024 入選
沖縄NICE映画祭3 入選
Tokyo Lift-Off Film Festival 2025 入選
【監督プロフィール】
映画学校「ニューシネマワークショップ(NCW)」で、2020年から映画制作を学ぶ。NCW在学中の実習作品『一文字の岐路』が「那須ショートフィルムフェスティバル 2021」ノミネート。2024年制作の短編映画『遠く離れて』は「第16回 福岡インディペンデント映画祭」で選出され、初上映。同作は「第16回 日本映像グランプリ」などで入選。「映文連アワード2024」で、優秀作品賞(準グランプリ)を受賞。「第9回 岩槻映画祭」および「にいがたインディーズムービーフェスティバル vol.28」で観客賞を受賞。
【キャスト】
森田紗希:美波すみれ
森田啓二:堀ノ内イイマン
森田こずえ:木許昌子
佐藤純子:中村真知子
大久保蘭:蔵 ゆうき
切山亮太:羽田野玄多
藤森 綾:雨宮萌果
加賀美真一:黒崎純也
【スタッフ】
撮影:高岡 健吾
助監督:塚本 佳央理、三上 泰輝
音声:野村 光
録音:長谷川 有紀、相馬 大輝、佐藤 恵利香
監督・脚本・編集:黒田 晋平

●予告編

● 作品 『urar suye』  27分/2024
『cupki mawe』 19分/2025   監督  十川雅司

【あらすじ】
『urar suye』
東京で音楽活動をしているユカリ(xiangyu)は、自分のアーティストとしての将来性を信じきれず、思い悩んでいた。そんな中、ユカリは大学の同級生であるダンサーのサヤに誘われ、釧路にある阿寒湖アイヌコタン(「コタン」は、アイヌ語で「集落」)を訪れることに。
アイヌコタンは〈創り手の街〉とも呼ばれており、暮らしの中に伝統的に受け継がれた木彫りや刺繍、歌や踊りが息づいている。さらに、アイヌの世界観では、山や川、動物、樹木といった自然物や、火や雷などの自然現象、道具などに「カムイ」が宿ると信じられていた。
ユカリはアイヌコタンを巡りながら、人々の日々の営みとカムイの存在を全身で感じることで、自分自身と世界とのつながりを捉えなおしていく。

『cupki mawe』
東京で音楽活動をしているユカリ(xiangyu)は、阿寒湖をゴールとした日本一周の旅をしていた。
ユカリが夏(夏編『urar suye』)に阿寒湖に訪れたときは、自分のアーティストとしての将来性を信じきれず、思い悩んでいた。
しかし、阿寒湖の大自然やアイヌ文化に触れ、そして、アイヌコタンに住まう人たちとの交流を経て、ユカリの中で何かが変わっていった。阿寒湖でダンサーをしている大学時代の友人サヤに「いつか辿り着くよ」と背中を押され、力を抜いて自然の流れに身を任せるようになったユカリ。しかし、半年が経ち、ユカリの中で「本当に“どこか“にたどり着くのだろうか」という不安が大きくなっていった。そして、旅のゴールでもある冬の阿寒湖アイヌコタンに再び訪れることに。

【紹介文】
2019年にスタートし、1年に1度開催されている、「日本国際観光映像祭」。私はその「第1回」から、審査員やMCという形で関わっている。
“観光映像”とは簡単に言えば、国内外の様々な地域が、プロモーションを行うことを目的に制作する映像作品。その土地柄や歴史、祭礼やイベント、名物や特産品、そこで暮らす人たち等々が紹介される。
日本の“観光映像”には、本場ヨーロッパなどではあまり例がない、独特なジャンルがある。それが“旅ムービー”!CM風でもプロモ風でもない、ストーリーを持った“ショート・ムービー”として、製作される作品群である。
その“旅ムービー”部門で、今年の「第7回日本国際観光映像祭」の“最優秀賞”を勝ち取ったのが、北海道の阿寒湖アイヌコタンを舞台にした、『urar suye(ウララ スエ)』。今回続けて上映する『cupki mawe(チュプキ マウェ)』は、その続編である。
この2作は、xiangyuが演じる、人生に行き詰まったミュージシャンが、アイヌの人々や文化、その土地との出会いによって、己の生き方を見つめ直していく物語。これは本作のオファーを受けるまで、アイヌに関しては、教科書で習った程度の知識しかなかったという、十川雅司監督自身の彷徨でもある。
十川監督は、今年「月イチ」でも上映した、『駆け抜けたら、海。』(2023)などでもわかる通り、社会と対峙しながら、いかに観客のエモーショナルを動かすかに、真摯に取り組む映像作家。実際にアイヌコタンで暮らす方々などの出演を得て、2作品を完成させた。
今回は通常のインディーズ作品と同じ枠組みでの上映となるが、“旅ムービー”の、そして十川雅司監督作品の魅力を、ぐっと噛みしめていただきたい。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
『urar suye』日本国際観光映像祭2025 旅ムービー部門最優秀賞受賞

【監督プロフィール】
徳島県出身。大学在学中に演劇と出会い、表現の世界に没頭する。卒業後は上京し、自然な演技を模索する中で、映画に興味を持ち始める。映画の作り方を学ぶため撮影現場に潜り込み、深田晃司監督作『本気のしるし』(第73回カンヌ国際映画祭正式出品)、『LOVE LIFE』(第79回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門出品)など様々な監督の演出部として経験を積む。初監督の短編映画『各駅ミッドナイト(2020)』が京都国際映画祭に入賞。2023年に監督した短編映画『駆け抜けたら、海。』が24の映画祭にノミネーションされ、グランプリ含め多数受賞。「MIRRORLIAR FILM」に選出され、日本全国で劇場公開を達成。最新作『レタスまき(2024)』は、札幌国際短編映画祭に世界の2085作品の中から正式セレクションされた。
作風は、社会課題を背景に置き、現代を生きる市井の人々の抱える切なさや寂しさ、どうしようもない無力感を丁寧に描ながら、人間の優しさや愛を見つめていく。登場場人物の繊細な心理描写とリアリティのある芝居を徹底し、捉えきれない「切なさ」の映像化を目指している。

【キャスト】
xiangyu、Koharu Hiyori、秋辺デボ、西田正男、松田健治、山本 樹生

【スタッフ】
脚本・編集・監督:十川雅司
プロデューサー:伊達 善行(株式会社ロフトワーク)
コ・プロデューサー:許 孟慈(株式会社ロフトワーク)
撮影監督:西岡 空良
撮影助手:大西 恵太
音楽:高橋遼
(urar suye)録音・整音:久保 琢也/ ヘアメイク:河本 花葉
(cupki mawe)録音:富澤泰介、内藤和幸/ 録音助手:稲垣幸之介/ 整音:井口勇/ ヘアメイク:加藤真依子

●予告編
https://youtube.com/shorts/_EUB5mDuEsQ?si=nBUhFaSYT__GAE1n

● 作品 『貝の唄』 10分/2025   監督 髙谷智子

【あらすじ】
妻を亡くした主人公は、猫に誘われ夜の街にでかける。そこでさまざまな出会いと別れを経験する。

【紹介文】
本作『貝の唄』はアニメーションだが、通常とは違う手法で制作されている。それは透明なフイルムを削って作画して光を当てると、削った部分が乱反射によって光り、絵が光っているように見えるという現象を利用した手法である。この手法の効果もあり、物凄く幻想的な映像でイマジネーションを刺激するような詩的な作品になっている。そして音楽が非常に美しく繊細で、この点も驚いた部分である。
髙谷 監督は武蔵野美術大学 映像学科 専任講師である。学生に教える仕事をしながら自分の作品を制作しているようだ。
髙谷 監督が制作する作品は基本アニメーションなのだが、毎回違った手法に挑戦しているようなところが面白い。普通に絵を使ったアニメーションもあるのだが、人形のコマ撮りアニメーション。写真を使用したアニメーション。など様々な手法を使っている。
そして『貝の唄』もそうなのだが、人間の内面の部分を幻想的に、そして面白く描くのが非常に上手い監督だと感じた。普通のアニメとは少し違うけど、このようなアニメーションもエンターテインメントとして楽しめる映画だと思います。是非観てください。(野火明)

【受賞・上映歴】
2025 North Park Film Festival Avant Garde Week-End(アメリカ) 選出
第11回立川名画座通り映画祭(日本) 審査員特別賞
あいち国際女性映画祭2025 フィルム・コンペティション(日本) アニメーション部門 選出
Animation Nights New York 2025(アメリカ) September Program “TAKE ACTION” 選出
Animest International Animation Film Festival(ルーマニア) 選出
Camera Japan Festival 2025(オランダ)

【監督プロフィール】
アニメーション制作、研究と教育を軸に活動。切り絵、手描き、人形、写真や実物などさまざまな手法や素材を使用しながら、光を通して描く作品を制作している。

【スタッフ】
音楽:マーティ・ヒックス
サウンドデザイン:滝野ますみ

■ 閉会式 ■ 18:55