第89回 TOKYO月イチ映画祭 2024年12月8日(日)

今年最後の月イチ映画祭、楽しい映画祭になりました!
観客の皆様、監督、関係者の皆様ありがとうございました!

グランプリは『ミヌとりえ』 全辰隆 監督が受賞いたしました。おめでとうございます!

■ 前回グランプリ作品上映 ■(無料)12:50~

● 作品『うまれる』 33分/2021 監督 田中聡

【あらすじ】
安川良子の娘の安川裕美(小学五年生)は天然パーマなのでクラスメイトからいじめられていた。
床屋を経営する良子は忙しく、娘が髪の毛のことでいじめられているのを知りながらも何もしなかった。
そんな折、娘の裕美が崖からの転落事故で亡くなった。
娘がいじめられているのを知っていた良子は、事故を疑い、いじめが原因で亡くなったと訴える。
あるきっかけで全ての真相を知った良子は、娘をいじめた奴らに復讐をするのだろうか。

【紹介文】
衝撃です、、、何も言えません。ものすごいド直球、熱量。暴力はいけないとか復讐は何も生まないとかそんな薄っぺらいことはとても言えない。いつもシニカル、スノッブな田中監督が「いじめは本当に許せない、、、」と淡々と語っていたのを思い出します。(岩崎)

【受賞・上映歴】
山形国際ムービーフェスティバル2021 観客賞・審査委員特別賞
東京インディペンデント映画祭2022 準グランプリ
神戸インディペンデント映画祭2021 準グランプリ
第2回宮古島チャリティー国際映画祭 短編部門グランプリ
第4回広島こわい映画祭 グランプリ
滋賀国際映画祭2022 優秀賞
第12回オイド映画祭 オールキャスト演技賞
おおぶ映画祭2022 セレクト作品
第1回パルマ短編映画祭 審査員特別賞
沖縄NICE映画祭2022 特別賞
第14回福岡インディペンデント映画祭2022 優秀作品
第1回とよたおいでん映画祭 招待作品
2022南房総さざなみ映画祭 招待作品
ハンブルク日本映画祭2023 特別推薦作品
日本芸術センター第13回映像グランプリ 入選
杉並ヒーロー映画祭2021 入選
はままつ映画祭2022 入選
FilmQuest 2022 / Best Foreign Short (最優秀外国語短編映画賞)
など

【監督プロフィール】
CMディレクター。CMを中心にPVや短編など多数監督。
CMでは国内外多数の広告賞を受賞。
短編『うまれる』は国内外映画祭14冠。
短編『ひどくくすんだ赤』はロングラン上映達成。
田中聡 監督

【キャスト】
安藤瞳、保亜美、渋谷はるか、小暮智美、吉田久美、尾身美詞、宮山知衣、ほか

【スタッフ】
脚本・監督:田中聡/ 撮影:松石洪介/ 美術:高橋努/ 特殊メイク:石野大雅 / 録音:村上祐司 / 編集:酒井よう / VFX:北嶋順

【予告編】

■ Aプログラム ■(有料)13:55~

● 作品『ラ・マヒ』 25分/2023 監督 成瀬都香

【あらすじ】
人に嫌われることを恐れ無難に生きてきた荻野愛は、同級生の堂島月子と再会する。愛とは正反対に「自分らしい生き方」を追い求めてきた月子は、現在プロレスラーになっていた。月子の試合に衝撃を受けた愛はプロレス団体ムーンライトに入門し、プロデビューを目指す。

【紹介文】
文化庁が映画監督を育成するプロジェクトndjcの作品。ndjcで女子プロレスが題材となることは珍しい。監督自身もプロレスの試合に出たことがあるそうだ。女子プロレスラーで監督というのも珍しい。女子プロレスラーとして戦う女の気持ちを描けるのは、女子プロレスラー監督だけなのかもしれない。是非観て、戦う女の気持ちを感じてください!!(野火)

【監督プロフィール】
神奈川県生まれ。
韓国ソウルに4年在住。韓国のインディーズ映画にハマり、ミニシアターに足繁く通う。
映画美学校フィクションコース20期に入学。修了制作の短編『泥』がソウル国際プライド映画祭、TAMA NEW WAVE、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭などに入選。アマチュアでプロレスの試合に出場し、後楽園ホールのリングに立ったこともある。
成瀬都香 監督

【キャスト】
まりあ、夏すみれ、ライディーン鋼、夏目朱里、中野深咲

【スタッフ】
監督・脚本:成瀬都香/ 製作総指揮:松谷孝征(VIPO理事長)/製作:特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)/プロデューサー:巣立恭平 八木佑介/ 音楽:鈴木真人/ラインプロデューサー:小柳智則/撮影:鈴木雅也/ 照明:市川高穂/ 録音:秋元大輔/美術:小泉夏海/衣裳:境野未希/ヘアメイク:小林瑞希/アクション監督:奥住英明/編集:相羽千尋/ サウンドデザイン:大河原将 原虹歩/ キャスティング:梓菜穂子/助監督:松本千晶/制作担当:白鳥飛翔/作家推薦団体:TAMA映画フォーラム実行委員会/制作プロダクション:ROBOT/©2023 VIPO

● 作品『ミヌとりえ』 26分/2022 監督 全辰隆

【あらすじ】
亡くなった祖父が残した手紙を携え、韓国の群山という町にやって来た日本人のりえ。
群山は祖父の故郷であり、昔建てられた日本式家屋がまだ残っている町である。りえは祖父が書き残した手紙の受取人である木村敬子という人を探そうとする。
しかし手紙に書かれていた住所は古い住所であったため、簡単には見つからない。
それに木村敬子という人物がまだその住所に住んでいるのかも分からない。
それでもりえはゲストハウスで出会った韓国人の青年ミヌの助けを借りながら、手紙を届けるために木村敬子という人物を探して歩き回る。
そしてりえは、日本の統治時代に群山に暮らしていた祖父の秘密を知ってしまう。

【紹介文】
昨年から日本各地の映画祭を席巻している本作には、私も鑑賞の度に深い感銘を受けている。
タイトルになっている韓国と日本の若い男女の出逢いが、植民地時代の朝鮮半島に於ける、不幸な記憶を呼び起こす。2人はそれにどう対峙するのか⁉︎
ネットで「真実を知った」などと真顔で言う、〇〇な人々が増え、社会に深刻な分断がもたらされている昨今だが、“壁“を乗り越えるために必要なのは、やはり人間同士の真摯なつながりであることを、本作は微かなラブストーリーの中で、力強く描き出す。
こうした出逢いの物語を通じて、それが観客の中にも“何か”を生み出すことこそが、まさに「映画の力」なのである。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
-ジャパンワールド映画祭 2022グランプリ・観客賞・脚本賞
-Sinchon Image Festival 2022 (韓国)グランプリ
-山形国際ムービーフェスティバル 2022グランプリ
-東京インディペンデント映画祭 2022準グランプリ
-Larkspur International Film Festival 2023 (韓国)脚本賞
-唐津演屋祭 2023銀賞・観客賞
-Love & Hope International Film Festival 2023 (バルセロナ)Best International Short Film
-ちば外房映画祭 2023グランプリ
-沖縄NICE映画祭2024グランプリ
-北海道国際映画祭2024 短編グランプリ
-福岡インディペンデント映画祭 短編優秀賞

【監督プロフィール】
秋田県秋田市出身、在日韓国人3世。ソウル国立大学スペイン語スペイン語文学部 卒業
韓国芸術総合学校 専門社(修士課程)映画科 演出専攻 卒業
高校生の頃に韓国語を学ぼうと韓国映画を見ているうちに映画を好きになる。 秋田高校を卒業後、韓国語と韓国の文化を学ぶため渡韓。その後ソウル大学に進学、自ら映画を作りたいと思い、在学中に映画サークルに加入し映画制作を始める。 本格的に映画制作を学ぶため、韓国芸術総合学校へ進学し映画演出を専攻する。現在は東京在住。
フィルモグラフィー
短編映画 “国道7号線”(30分/2024), 脚本/演出
短編映画 “父の写真”(9分/2021), 脚本/演出
短編映画 “客観的恋愛談”(21分/2020), 脚本/演出
短編映画 “韓国式” (10分/2018), 脚色/演出
短編映画 “窓の外のソウル”(8分/2016), 脚本/演出

全辰隆 監督

【キャスト】
りえ:イ・チス
ミヌ:ペク・ゴニ

【スタッフ】
監督/脚本 全辰隆 (チョン・ジニュン)/撮影:チョ・ソンウ/照明:イ・ヨンイン/美術:イ・ジョンア/編集:ク・ユンジュ/レレオーディンミキサー:ホン・スルギ/音楽:ノ·ヨンシム

●予告編

● 作品『つめたいあかり』 13分/2021年 監督 永岡俊幸

【あらすじ】
壁一面に海洋生物の写真が貼られた部屋に住む青野遥香。遥香は、今海外にいる部屋の持ち主である友人から、ある頼み事をされていた。それは出せなかった手紙をポストに投函してほしいというものだった。遥香は宛名に書かれた男の名前が気になり、直接手紙を届けに行くことにする。辿り着いた海辺の古民家には、海洋生物の研究者が住んでいた。手紙の中身とは――深海魚と生物発光をモチーフに、生と死、共有される記憶を描く小品。

【紹介文】
今作『つめたいあかり』のヒロインは、今は会うことが叶わない親友が、大切にしていたものを探す旅に出る。そして出逢い、見つける…。
自分にとって大切な誰かの想いを知るというのは、己を見つめ直すことでもある。静かな運びの作品から、そうした決然としたものが伝わってくる。
思えば、永岡俊幸監督作品のヒロインは、いつも“何か”を探している。それは“オーロラ”だったり、”祖母の秘密”や“結婚の是非“だったり…。それぞれが、より良く生きていくという、ヒロイン自身の“決意”と“希望”にも繋がっていく彷徨なのである。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
2021 年 ネオ熱海ムービー祭 上映
2022 年 Seisho Cinema Fes 5th ノミネート
2022 年 高円寺シアターバッカス 「永岡俊幸監督特集」にて上映
2023 年 横浜シネマノヴェチェント 「永岡俊幸監督特集」にて上映
2023 年 ちば映画祭 定期上映会 Vol.3 上映 など

【監督プロフィール】
1989 年生まれ、島根県出身。日本映画学校(現:日本映画大学)卒業後、映画やテレビドラマなどの助監督として活動。2015 年から会社員をしながら短編映画の制作を始め、2018 年制作の『オーロラ・グローリー』は、きりゅう映画祭、日本芸術センター映像グランプリなどで入選。2022 年、地元島根で撮影した『クレマチスの窓辺』で劇場デビューし、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。2024年、25分の短編『きまぐれ』がシモキタ-エキマエ-シネマ『K2』ほか全国順次公開。

永岡俊幸 監督

【キャスト】
遥香役:廣瀬菜都美
向井教授役:星能豊
友人役:久田松真耶

【スタッフ】
監督・脚本:永岡俊幸
撮影:田中銀蔵
照明:岡田翔
録音・整音:柴田陽一郎
助監督:細野牧郎
編集:長谷川汐海、永岡俊幸
スチール:染谷かおり

■ Bプログラム ■(有料) 16:05~

● 作品 『銃と世界地図』 4分/2023 監督 山里悠真

【あらすじ】
水鉄砲で同級生の女の子に悪戯をする少年の秘密の話。

【紹介文】
第6回フェローズフィルムフェスティバル学生部門優秀賞受賞作品。
この映画コンテストは、4分~4分15秒までと尺の規定があるのだが、時間芸術である映画では、このような短い決まった尺の中で作品を作って競い合うことは凄く勉強になることなので非常に良い企画だと思う。
受賞作品を8本くらい観たのだが、多くはワンアイディアで突っ走っていくような作品が多かった。なんとなくTikTokのような作品というか・・・。
しかし『銃と世界地図』だけは違っていた。起承転結がしっかりと有り、メッセージを感じることが出来た。これは映画だと思った。
ものすごく小規模な映画ではあるが、最近はやりの豪華な短編映画よりもこの映画の方がよっぽど映画らしいのではないのではないかと思う。是非観て頂きたい映画です。(野火)

【受賞・上映歴】
fellows film festival

【監督プロフィール】
山里悠真 22歳
多摩美術大学 絵画学科 版画専攻 4年

山里悠真 監督

【キャスト】
谷口侑人、清田美桜

左、主演 谷口侑人

【スタッフ】
山里悠真

 

● 作品 『松坂さん』 40分/2023 監督 畔柳太陽

【あらすじ】
木嶋は、夜の高校のグラウンドでトンボをかける女性の映画を撮ろうと考えているが、脚本が進まずにいる。ある日、新しくバイト先にやってきた松坂という無口な女性に木嶋は心を惹かれ、彼女に当て書きをすることで脚本を書き進めていく。

【紹介文】
ある映画祭で観たのだが、他の作品は皆が好きそうな、ありがちな話の映画が多かったが、本作は全く違っていて驚いた。とにかくファーストカットから心をわしづかみにされた。淡々とぶっきらぼうに進むストーリーだが、なぜか引き込まれる。木嶋の書く脚本と現実の女性の絡み合いがなんともミステリアスで、不思議な感覚を覚えた。映像の見せ方、演出も、高度に計算されていると感じた。監督が自分の直感を信じて撮っているのだろうと思う。好き嫌いは分かれるかもしれないが、少なくとも私は衝撃を受けたし思わず目頭が熱くなった。是非観てほしい作品です!(野火)

【受賞・上映歴】
・SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2024国内コンペティション短編部門入選
・北海道国際映画祭2024 入選
・PFFアワード2024 審査員特別賞受賞
・下北沢映画祭2024 グランプリ受賞
・東京国際映画祭2024、招待作品として上映
・福井映画祭2024入選
・うえだ城下町映画祭2024入選
・tama new wave2024 入選

【監督プロフィール】
1998年生まれ、愛知県出身。映画美学校フィクション・コース24期修了。初等科修了制作作品『キックボード』が校内のセレクションに選出されアテネ・フランセ文化センターにて上映される。本作『松坂さん』はその次の作品。

畔柳太陽 監督

【キャスト】
佐竹大樹、竹内かりん、川野邉修一、谷田部美咲、矢部博子、荒井典子、松本大志

【スタッフ】
撮影:渡辺亮 / 照明:町田智哉 / 録音:色川翔太 / 美術:堺知恵 / 助監督:桂木友椰 /制作:木田祐揮 / エンディングテーマ:Gateballers『未来からきた人』

●予告編

● 作品 『KUTSUYA』 13分/2022 監督 武田成史

【あらすじ】
田舎で暮らす男は、小説家を生業としているが裏では悪事に手を染めていた。
ある日、駅に向かっていると突然足が地面から離れなくなった。
そのには強力な粘着剤が!そして、目の前に一人の靴屋。
先を急ぐ男は、後日支払うことを約束して靴を購入しその場を去る。
しかし、靴屋がしつこく付き纏ってくる。
靴屋は男の裏の顔を知っているようだった。

【紹介文】
久々に、観て「オー!」と素直に拍手した作品に出会えた。もの凄いスピード感と爽快感。監督自ら演じ、たった二人の登場人物でここまで面白い映画を撮ってしまうとは恐ろしい。
「着火塾」という映像制作集団の代表ということだが、火薬に火をつけたような爆発的なエネルギーで映画作りをしていると感じた。是非観てください!!

【受賞・上映歴】
・「第6回渋谷TANPEN映画祭CLIMAXat佐世保」
ラッキータクシー賞(特別賞)/ゴールデンバーガー賞(グランプリ)
・「東京神田ファンタスティックフィルムコンペティション2022」準グランプリ
・「第1回 ジョイフル三の輪商店街映画祭」グランプリ
・「ちば外房映画祭」まちいくプロジェクト賞(特別賞)
・「第15回日本映像グランプリ」脚下照顧賞(特別賞)
・「第6回いぶすき映画祭」最終ノミネート
・「山形国際ムービーフェスティバル2023」村川透監督賞(監督賞)
・「4K・VR徳島映画祭」最終ノミネート
など

【監督プロフィール】
俳優として活動する傍ら2017年より映像制作集団「着火塾」の代表に就き、クリエイターとしても活動。毎月YouTubeにて作品を配信している。

武田成史 監督

【キャスト】
尾本卓也、武田成史


左、主演 尾本卓也

【スタッフ】
監督:武田成史 / 脚本:武田成史・尾本卓也・竹山尚希 / 絵コンテ・撮影・編集:竹山尚希 / 録音・照明・美術:柳井拓人 / 制作・美術:近藤志保

●予告編

■ 閉会式 ■ 18:00

チケット料金
・各プログラム:800円(A,B共通)
・1dayフリーパス:1,400円
注:会場は45席です。満席になりますと入場出来なくなりますのでご注意ください。席はすべて自由席です。

会場:ワイルドファイア・スタジオ
九段下駅から徒歩5分
東京都千代田区西神田 3-3-12 西神田YSビルB-1

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