第8回TOKYO月イチ映画祭 グランプリ大会2025
開催日2025年8月24日(日)

2024年7月~2025年6月までのグランプリ作品12本を上映!
年間グランプリを決めます!
当日すべての作品を観た観客の皆様の審査によって年間グランプリが決まります。
日本のインディーズムービー最高峰の上映!

Aプログラム 12:30~ (いつもより早いのでご注意!)

第84回 7月 『あなたみたいに、なりたくない。』 30分/2020年  監督 川崎僚

【あらすじ】
鈴木恵(28)。地味なOL、彼氏ナシ。職場の小山先輩(42)のように、「婚期を逃した孤独な女性」にはなりたくないと、結婚相談所に入会した。しかし相手が見つけられないまま恵は婚活に疲れていく。そんなある日、恵は偶然にも小山先輩の意外な一面を知って・・・

【紹介文】
地味な会社の地味なOL達。その中にでも特に地味なオバサンOL「婚期を逃した孤独な女性」の小山先輩(42)が登場するのだが、私は出来るだけ事前の情報は見ないで映画を見るので誰だか分からなかった。なんと、小島聖だ!1990年代の若い頃のイメージしか無かったので驚いた!
小島聖が演じる小山先輩の、趣味も無く、男も無く、地味な会社の仕事をするだけが生きがい(だと思われている)のようなオバサンOLから、「意外な一面」を見せて印象がガラリと変わる所がすごく良くて、やっぱり小島聖って若い頃も魅力的だったけど、少し年を取った今でも凄く魅力的で、小山先輩という役の説得力は小島聖だから出せたんじゃないかと思った。
あと、地味な会社の地味なOLという設定って、そのままだとあまり映画にならないので映画として描かれないことが多い気がするが、地味なOLの心情がまた新鮮に感じられた。

【監督プロフィール】
1986年大分県生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。シナリオライターとして映画・ドラマの企画開発に携わる傍ら、ニューシネマワークショップにて映画製作を学ぶ。その後「笑女クラブ」「彼女のひまわり」等の短編映画を製作し、数々の国内映画祭に参加。2018年に初長編映画「wasted eggs」を監督し、タリン・ブラックナイツ映画祭に正式招待、イタリアのレッジョ・エミリア アジア映画祭でも上映された。

【キャスト】
阿部純子、小島聖、鳥谷宏之、吉倉あおい、藤田真澄

【スタッフ】
監督・脚本:川崎僚 / 製作総指揮:松谷孝征(VIPO理事長)製作:特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)プロデューサー:宇田川寧 田口雄介 / ラインプロデューサー:濱松洋一音楽:岡出莉菜 / 撮影:西村博光 / 照明:金子康博 / 美術:栁澤玲 / 録音:川俣武史整音:田中博信 / 編集:細野優理子 / 音響効果:松浦大樹 / ヘアメイク:オオクボミエコ衣裳:加藤みゆき / 助監督:島田伊智郎 / 作家推薦団体:シナリオ・センター制作プロダクション:ダブ / ©2020 VIPO

第85回 8月 『ささくれ』 30分/2022年 監督 大金康平

【あらすじ】
職場恋愛の末に入籍を目前に控えるも、急な婚約破棄を受けて実家に出戻った瑞季 (里内伽奈)。元婚約者との気まずさから 仕事は退職、同居する母・真帆(秋本奈緒美) の冷ややかな視線もよそに、憂鬱で自堕落な 生活を送っていた。
ある日唐突に届く一通の封筒。 それは、かつて瑞季と真帆を残して去った 父・晃一(板尾創路)からの結婚祝いだった。
煮え切らない感情が募るなか、 無用の祝儀を突き返すべく、瑞季は父の暮らす町を訪れた。
両親の離別。そして自身にも訪れた、結婚 ”できなかった” 生活。 新たな一歩を踏み出すために、彼女が起こした行動とは……。

【紹介文】
俳優が作りたい作品を実現するのには、必ずしも自らが監督をする必要はない。特に自分が出演する場合、その特性や新たな一面を引き出してくれそうな監督に協力を求めるのは、有効な手段である。
里内伽奈は、大金監督という”同志”との共闘に於いて、信頼するベテラン俳優で脇を固めるというしたたかさを以て、プロデュース&主演作を、見事に成立させた。
彼女が朝の情報番組では決して見せることのない、ヒロインの『ささくれ』た心の動きと表情に、ぜひ注目を。(松崎まこと)

【上映作品の、受賞・上映歴】
<受賞歴>
・札幌国際短編映画祭2023 国内最優秀作品賞 / ・岩槻映画祭2023 グランプリ / ・kisssh-kissssssh映画祭2023 最優秀主演賞 /
・第15回沖縄国際映画祭 特別上映 / ・ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2023 特別上映 / ・山形国際ムービーフェスティバル2022入選
・第21回中之島映画祭 入選 / ・那須ショートフィルムフェスティバル2023 入選 / ・夜空と交差する映画祭2023 入選 / ・⻄湘映画祭2023 入選
<公開歴>
・2022/10/8~14 池袋シネマ・ロサ / ・2023/3/11・12 大阪シアターセブン / ・2023/6/9~15 シモキタエキマエシネマK2

【監督プロフィール】
日本大学藝術学部 映画学科 監督コース卒業
2022年にドキュメンタリー『ここに、いる。〜分身ロボットと創る「星の王子さま」〜』で第14回日本映像グランプリ優秀賞、2023年に短編映画『ささくれ』で第7回岩槻映画祭グランプリ・第18回札幌国際短編映画祭最優秀国内作品賞を受賞。 近年は、 NHK/Eテレ『シャキーン!』 dTV『Documentary of ≒JOY』 中京テレビ『こんなところで裏切り飯』等、劇作品・MV・ドキュメンタリー・子ども向けコンテンツの監督・撮影・編集・スチール撮影まで、ジャンルや手法の枠を越えマルチに手がける。

7年間のフリーランスを経て、2023年4月より MMJ (メディアミックス・ジャパン) 所属。BNN出版『映像作家100人』 2018-2019 選出

【キャスト】
里内伽奈、板尾創路、秋本奈緒美、星ようこ

【スタッフ】
監督:大金康平
/脚本:里内伽奈・大金康平/撮影:萩原脩/照明:堅木直之/録音:柳田耕佑

第86回 9月 『パンにジャムをぬること』 23分/2019 監督 瀬浪歌央

【あらすじ】
「この世に耳の聞こえない人がいなかったら、多分映画みたいな世界だったと思うよ」
大学 1 年生の琳が、耳の聞こえない女の子・すみれと出会う。互いの違いや共通点を見つけ、二人が心を通わせていく物語。

【紹介文】
瀬戸さくらと大塚菜々穂。製作当時は映画の中の設定と同じく、同じ大学に通う聴覚に障害のある学生と健常者の学生。瀬浪歌央監督の演出は、製作準備段階で2人に対して、「仲良くなって」と指示を出すことから始まったという。
そして本編では、“みたらし団子”が繋ぐ縁から、2人の女子学生が徐々に距離を詰めて“親友”になっていくプロセスを、スケッチを重ねるように構成していく。日常生活を送る中の何気ないやり取りによって、互いへの理解が深まり、友情が培われていく様が、何とも清々しく感じられる作品である。『パンにジャムをぬること』というタイトルも、さりげなく素晴らしい。
瀬浪監督と大塚菜々穂は、この後も作品製作のパートナーとして協同している。興味深いのは、お互いを“盟友”と認識しつつも、いわゆる“親友”ではないという関係性。この辺りに“映画作り”の妙を感じたりもするのは、私だけだろうか?(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
・GYEONGGI FILM SCHOOL FESTIVAL 2019 Asian Student Films ノミネート
・東京ろう国際映画祭公募部門ノミネート
・SAITAMAなんとか映画祭ノミネート(準グランプリ)
・MBT映画祭ノミネート(特別賞)

【監督プロフィール】
1997 年生まれ、愛知県出身。京都造形芸術大学映画学科制作コース卒業。鈴木卓爾監督『嵐電』に助監督として参加。
初監督作品『パンにジャムをぬること』(短編)は、GYEONGGI FILM SCHOOL FESTIVAL 2019AsianStudentFilms、東京ろう国際映画祭公募部門に選出。
初長編監督作品『雨の方舟』は、2020 年 SKIP シティ国際 D シネマ映画祭にてノミネートされ、劇場公開。
監督作品:『パンにジャムをぬること』『特殊詐欺防止の歌』『雨の方舟』『大晦日』『大宮ナポリタン』

【キャスト】
瀬戸さくら、大塚菜々穂

【スタッフ】
唯野浩平、嘉正帆奈、大森円華、植原美月、國領一輝、幸路一希、近藤晴香、木村美月

【予告編】

■ Bプログラム 14:45~

第87回 10月 『still dark』 40分/2019 監督 髙橋雄祐

【あらすじ】
料理人を志す盲目の青年ユウキはとあるレストランのナポリタンに心を奪われる。見習いとして働き始めた
ユウキは先輩アルバイトのケンタや料理長と心を通わせながら夢と向き合う。

【紹介文】
障害者を演じること、そしてそのドラマを描出することとは!?
基本的な知識を学ぶのは、最低限。それはあくまでも属性や記号であって、そこからその人物の“本質”を浮かび上がらせる必要がある。それが出来なければ、単なるお涙頂戴になりかねない。
本作のような盲目の主人公の場合、時にはその人物が「見えない」ということを忘れてしまうほどに。そこまで描けてこそ、ドラマも納得がいくように動き出す。
髙橋雄祐監督が、自らの主演で描いたのは、『still dark』≒まだ暗闇、でも陽が明けるのを待ち望み、突き進む若者の物語である。
私は、5年ほど前の初見時から、何度観ても胸を打たれる。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
「ええじゃないかとよはし映画祭2021」グランプリ
「第20回TAMA NEW WAVE」 ある視点部門
「ニューシネマウィーク東京2020」特別賞
「杉並ヒーロー映画祭2019」観客賞、主演俳優賞
「第五回新人監督映画祭」ノミネート

【監督プロフィール】
髙橋雄祐(たかはしゆうすけ)
2016年より俳優として活動をはじめる。2019年公開の『あいが、そいで、こい』(柴田啓佑監督) で映画初主演。2021年公開の『僕たちは変わらない朝を迎える』(戸田彬弘監督) や2024年公開の『初めての女』(小平哲兵監督) で主演を務める。
他にも『無頼』(井筒和幸監督) や『福田村事件』(森達也監督) などさまざまな作品に出演している。

【キャスト】
髙橋雄祐 小谷けい 永田健

【スタッフ】
監督・脚本:髙橋雄祐
助監督:向悠一
撮影・編集:仁宮裕
録音:黒石光也
音楽:Outskirt

【予告編】

第88回 11月 『うまれる』 33分/2021 監督 田中聡

【あらすじ】
安川良子の娘の安川裕美(小学五年生)は天然パーマなのでクラスメイトからいじめられていた。
床屋を経営する良子は忙しく、娘が髪の毛のことでいじめられているのを知りながらも何もしなかった。
そんな折、娘の裕美が崖からの転落事故で亡くなった。
娘がいじめられているのを知っていた良子は、事故を疑い、いじめが原因で亡くなったと訴える。
あるきっかけで全ての真相を知った良子は、娘をいじめた奴らに復讐をするのだろうか。

【紹介文】
衝撃です、、、何も言えません。ものすごいド直球、熱量。暴力はいけないとか復讐は何も生まないとかそんな薄っぺらいことはとても言えない。いつもシニカル、スノッブな田中監督が「いじめは本当に許せない、、、」と淡々と語っていたのを思い出します。(岩崎)

【受賞・上映歴】
山形国際ムービーフェスティバル2021 観客賞・審査委員特別賞
東京インディペンデント映画祭2022 準グランプリ
神戸インディペンデント映画祭2021 準グランプリ
第2回宮古島チャリティー国際映画祭 短編部門グランプリ
第4回広島こわい映画祭 グランプリ
滋賀国際映画祭2022 優秀賞
第12回オイド映画祭 オールキャスト演技賞
おおぶ映画祭2022 セレクト作品
第1回パルマ短編映画祭 審査員特別賞
沖縄NICE映画祭2022 特別賞
第14回福岡インディペンデント映画祭2022 優秀作品
第1回とよたおいでん映画祭 招待作品
2022南房総さざなみ映画祭 招待作品
ハンブルク日本映画祭2023 特別推薦作品
日本芸術センター第13回映像グランプリ 入選
杉並ヒーロー映画祭2021 入選
はままつ映画祭2022 入選
FilmQuest 2022 / Best Foreign Short (最優秀外国語短編映画賞)
など

【監督プロフィール】
CMディレクター。CMを中心にPVや短編など多数監督。
CMでは国内外多数の広告賞を受賞。
短編『うまれる』は国内外映画祭14冠。
短編『ひどくくすんだ赤』はロングラン上映達成。
田中聡 監督

【キャスト】
安藤瞳、保亜美、渋谷はるか、小暮智美、吉田久美、尾身美詞、宮山知衣、ほか

【スタッフ】
脚本・監督:田中聡/ 撮影:松石洪介/ 美術:高橋努/ 特殊メイク:石野大雅 / 録音:村上祐司 / 編集:酒井よう / VFX:北嶋順

【予告編】

第89回 12月 『ミヌとりえ』 26分/2022 監督 全辰隆

【あらすじ】
亡くなった祖父が残した手紙を携え、韓国の群山という町にやって来た日本人のりえ。
群山は祖父の故郷であり、昔建てられた日本式家屋がまだ残っている町である。りえは祖父が書き残した手紙の受取人である木村敬子という人を探そうとする。
しかし手紙に書かれていた住所は古い住所であったため、簡単には見つからない。
それに木村敬子という人物がまだその住所に住んでいるのかも分からない。
それでもりえはゲストハウスで出会った韓国人の青年ミヌの助けを借りながら、手紙を届けるために木村敬子という人物を探して歩き回る。
そしてりえは、日本の統治時代に群山に暮らしていた祖父の秘密を知ってしまう。

【紹介文】
昨年から日本各地の映画祭を席巻している本作には、私も鑑賞の度に深い感銘を受けている。
タイトルになっている韓国と日本の若い男女の出逢いが、植民地時代の朝鮮半島に於ける、不幸な記憶を呼び起こす。2人はそれにどう対峙するのか⁉︎
ネットで「真実を知った」などと真顔で言う、〇〇な人々が増え、社会に深刻な分断がもたらされている昨今だが、“壁“を乗り越えるために必要なのは、やはり人間同士の真摯なつながりであることを、本作は微かなラブストーリーの中で、力強く描き出す。
こうした出逢いの物語を通じて、それが観客の中にも“何か”を生み出すことこそが、まさに「映画の力」なのである。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
-ジャパンワールド映画祭 2022グランプリ・観客賞・脚本賞
-Sinchon Image Festival 2022 (韓国)グランプリ
-山形国際ムービーフェスティバル 2022グランプリ
-東京インディペンデント映画祭 2022準グランプリ
-Larkspur International Film Festival 2023 (韓国)脚本賞
-唐津演屋祭 2023銀賞・観客賞
-Love & Hope International Film Festival 2023 (バルセロナ)Best International Short Film
-ちば外房映画祭 2023グランプリ
-沖縄NICE映画祭2024グランプリ
-北海道国際映画祭2024 短編グランプリ
-福岡インディペンデント映画祭 短編優秀賞

【監督プロフィール】
秋田県秋田市出身、在日韓国人3世。ソウル国立大学スペイン語スペイン語文学部 卒業
韓国芸術総合学校 専門社(修士課程)映画科 演出専攻 卒業
高校生の頃に韓国語を学ぼうと韓国映画を見ているうちに映画を好きになる。 秋田高校を卒業後、韓国語と韓国の文化を学ぶため渡韓。その後ソウル大学に進学、自ら映画を作りたいと思い、在学中に映画サークルに加入し映画制作を始める。 本格的に映画制作を学ぶため、韓国芸術総合学校へ進学し映画演出を専攻する。現在は東京在住。
フィルモグラフィー
短編映画 “国道7号線”(30分/2024), 脚本/演出
短編映画 “父の写真”(9分/2021), 脚本/演出
短編映画 “客観的恋愛談”(21分/2020), 脚本/演出
短編映画 “韓国式” (10分/2018), 脚色/演出
短編映画 “窓の外のソウル”(8分/2016), 脚本/演出

【キャスト】
りえ:イ・チス
ミヌ:ペク・ゴニ

【スタッフ】
監督/脚本 全辰隆 (チョン・ジニュン)/撮影:チョ・ソンウ/照明:イ・ヨンイン/美術:イ・ジョンア/編集:ク・ユンジュ/レレオーディンミキサー:ホン・スルギ/音楽:ノ·ヨンシム

予告編

Cプログラム 17:10~

第90回 1月 『ルサンティール』16分/2024 監督 小原正至

【あらすじ】
1932年のパリ。いつもの喫茶店で顔を合わせる日本人の麗之進と、フランス人のルイーズ。
言葉を交わす事はないが、いつも身近な存在だと感じていた二人。
ある時、麗之進がルイーズに近づき、フランスを離れなければならないと伝える。

【紹介文】
1000年後の世界を描いた『THE ANCESTOR』地球では無いどこかの惑星の宇宙飛行士を描いた『AYESHA』と、SFアニメーションを手書きでコツコツと作っている小原正至監督の最新作。しかも今度は1932年のパリが舞台で、登場人物も普通の人間だ。しかし油断してはいけない。小原監督の映画は観る者の想像を常に超えてくるのだ。
今回はロトスコープアニメーションという手法をとったそうだ。昔のディズニーアニメでよく使われていて、役者が演じているところを撮影してから、その映像をトレースしてアニメにするという手法である。なんと『ホモ・アミークス』の馬渕ありさ監督が本作のヒロインを演じているとのことである。馬渕監督の演技も注目である。
この映画、ネタバレするといけないので言えないことが多いのだが、タイトルの『ルサンティール』はフランス語で「感じる」という意味なのだが、ただ感じるのでは無く「より深い部分で感じる」というニュアンスがあるらしい。これが少しヒントになっている気がする。
美しいアニメーションと想像を超えるストーリーで描かれた映画も凄いし、コツコツと長い時間をかけて作り上げる小原監督も凄いと思う。是非観てください!(野火明)

【受賞・上映歴】
St Andrews Film Festival(スコットランド)ノミネート

【監督プロフィール】
2011年から手描きアニメーションを制作。
2014年「ソラトブマチ」リリース
2018年「THE ANCESTOR」(アニメ)
2019年「AYESHA」(アニメ)
2022年 おかあさんといっしょ「ファンターネ!」(OPアニメーション)
2022年「時には昔の話を/森山周一郎 声優と呼ばれた俳優」劇場公開

【キャスト】
岡田麗之進(声・演):金子貴伸/ルイーズ(声):中井ノエミ/ルイーズ(演):馬渕ありさ/ハンター(声):ラッセル・トッテン/ハンター(演):バーガー長谷川/ナレーション:米倉リエナ

【スタッフ】
監督・脚本・アニメーション:小原正至/アニメーション協力:平岩和美/音楽:秋山裕和
録音:尾立昌典/翻訳:サミハ・アンワー

予告編

第91回 2月 『AIM』 22分/2021 監督 GAZEBO

【あらすじ】
母親が亡くなって以来、部屋に閉じこもりゲームに明け暮れる23歳の舞。
たった一人の家族である父親の史人は、娘との会話もなくただ部屋から聞こえてくるのは銃声ばかり。
娘の将来を案じているが自分ではどうすることもできず、インターネットに相談を投稿するのだった。

【紹介文】
わたしはゲームは学校でインベーダーゲームが禁止されて以来、頑なにそれを守り続けできたので、ゲームの事が分からず、ゲーミングPCってのは子どものおもちゃだと思い、編集用のものを選ぶ時もそういうスペックのものは避けていたのですが、どうやらとんでもない間違いだという事がこの映画を見てわかりました。そういう事で言うと私はこの物語の父と同じです。監督もこういうゲームの世界は疎いらしく、ダサいクリスマスセーターも着てたし、とても親近感が持てます。父と娘のジェネレーションギャップは常に映画で描かれて来ましたが、その最新版と言った趣です。 (岩崎)

【受賞・上映歴】
・ショートショートフィルムフェスティバル& アジア 2022(SSFF & ASIA)Branded Shorts of the Year(ナショナル部門)
・京都国際映画祭クリエイターズ・ファクトリー2021  グランプリ
・山形国際ムービーフェスティバル2021  グランプリ
・第7回あわら湯けむり映画祭 湯けむりグランプリ・審査員賞
・第2回SAITAMAなんとか映画祭 観客賞・俳優賞(小林桃香)
・第4回全州国際短編映画祭(韓国) 審査員特別賞
・第4回福爾摩沙國際電影獎 (台湾) 最優秀短編編集賞
・第6回 福井駅前短編映画祭2021 審査員特別賞
・4K・VR徳島映画祭2021 ケーブルキャスト賞
・第12回オイド映画祭 審査員特別賞・技術賞
・杉並ヒーロー映画祭2021  バッカス賞
・東京神田神保町映画祭2021 ハンブルグ日本映画祭賞
・福岡インディペンデント映画祭2022 優秀作品
・第37回サンタバーバラ国際映画祭(USA) オフィシャルセレクション
・神戸インディペンデント映画祭2021 入選
・日本芸術センター第12回映像グランプリ 入選
・おおぶ映画祭2022 オフィシャルセレクション
・夜空と交差する森の映画祭2021 オフィシャルセレクション

【監督プロフィール】
1978年・静岡県御殿場市生まれ・宮城大学卒
映画の制作進行・塗装・助監督・CMプロダクションマネージャー
を経て、現在は監督業をしています。
大瀧詠一と藤子不二雄、そして深夜アニメと深夜ラジオ

【キャスト】
藤崎卓也、小林桃香、髙橋雄祐、増田朋弥

【スタッフ】
監督・脚本・編集 GAZEBO
プロデューサー マツオヒロタダ
撮影 蔦井孝洋
照明 石田健司
録音・音響効果・整音 伊藤裕規
美術 水谷陽一

●予告編

第92回 3月 『まよなかの探しもの』 15分/2024 監督 武田明香里

【あらすじ】
毎日を退屈に感じている少女。ある日、街の大きな時計が止まってしまう。真っ暗で静かな街で、少女の「探しもの」が始まる。飛び出す絵本のストップモーションアニメーションで描く、とある夜の物語。

【紹介文】
「飛び出す絵本のストップモーションアニメーション」と書かれていて、どういう意味だろう?と思いつつ作品を観てびっくり。みなさま是非びっくりして下さい。本作はまるで飛び出す絵本の中に入り込んだような錯覚を覚えるような楽しさがある。子供の頃プラモデルや模型を作るとその中に入り込む空想をしつつ遊んだものだが、その感覚を思い出させられた。「飛び出す絵本」という設定があることで本作の童話的なお話の中に入り込みやすくなっている。自分の子供の頃の心がよみがえったような気もした。これはなかなかの発見である。素晴らしい作品ですので是非観てください!(野火明)

【受賞・上映歴】
○2024年 第17回 TOHOシネマズ学生映画祭 ショートアニメーション部門 準グランプリ、ROBOT賞
○2024年 横濱インディペンデント・フィルム・フェスティバル2024 アニメーション部門最優秀賞
○2024年沖縄NICE映画祭3 上映○2024 第3回彩の国市民映画祭2025 ノミネート
○2024 第23回インディーズアニメフェスタ ノミネート

【監督プロフィール】
2002年1月2日生まれ。宮城県出身。東北芸術工科大学デザイン工学部映像学科卒。主に、飛び出す絵本のストップモーションアニメーションを制作している。

【キャスト】
武田明香里、高橋あおい、桜野恵里、佐伯楓

【スタッフ】
脚本・美術制作・撮影・編集・監督/武田明香里

■ Dプログラム 18:50~

第93回 4月 『息子さんのつくもさん』 27分/2024 監督 鹿野洋平

【あらすじ】
孤独に誕生日を迎えた老婦・トシエは、思い出深い日本人形の買取を依頼する。つくもは出張査定に訪れるが、彼女のホースの水がかかってずぶ濡れに。二人は服が乾くまでのあいだ一緒に過ごし、つくもは亡き母とトシエの姿を/トシエは亡き息子とつくもの姿を重ね合わせる。やがてトシエがおやつを買いに出かけるとそこへ思わぬ訪問者が現れる。つくもはトシエの息子だと勘違いされたまま、ある真実を突きつけられるのだが……。

【紹介文】
日本各地の映画祭を席捲し、ちょうど1年前「月イチ」でも上映された、『つくもさん』。そのPART2の登場。
“日本映画界”には、もっと気軽に観られるシリーズものが必要だ!その利点としては、主役をはじめお馴染みの顔触れが繰り返し出演する内に、説明的な内容は最小限に、中味を面白くすることに注力できる。
例えば1年に1本、撮影時期や公開時期が決まってくれば、出演陣はスケジュールが空け易く、観客もその時期の“再会”を心待ちにするようになる。『男はつらいよ』や『釣りバカ日誌』があれだけ作を重ねられたのは、まさにそうした好循環の効用である。
人の好さや親切心故に、思いがけない事件に巻き込まれてしまう出張買取業者の中年男。プライベートはバツイチで、我が子に会わせてもらえない…。“つくもさん”のそうしたキャラクター、物語のフォーマットは、最近は『踊る大捜査線』シリーズにも参入した、大活躍の渡部直也のキャラと相まって、この第2作『息子さんのつくもさん』で、完璧に出来上がった!
第3作では早くも(?)、海外ロケを敢行という風の噂も伝わってきている
“つくもさん”には、インディーズ界の“寅さん”を目指して欲しい。1年に1本作り続けて、やがてメジャーの世界に駆け上って…と、夢は尽きないのである。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
・西湘映画祭 Seisho Cinema Fes 8th コメディ部門 入選(選考中)
・パルマジャパン国際短編映画祭2025 最優秀俳優賞ノミネート(選考中)
・第3回彩の国市民映画祭2025 入選
・沖縄NICE映画祭3 入選
・広島こわい映画祭2024 入選
・第2回大牟田映画祭 入選
・第1回芦屋国際芸術映画祭 コンペティション部門 脚本賞受賞
・第1回アートファインディング映画祭 俳優賞/優秀賞 受賞

【監督プロフィール】
1992年神奈川県横浜市生まれ。2017年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修了後、 東映株式会社に芸術職研修契約者の助監督として入社。白石和彌監督『孤狼の血』はじめ、東京撮影所・京都撮影所で数多くの映画やTVドラマに演出部として参加する。2020年4月より独立し、フリーランスの映像作家・助監督として活動中。

【キャスト】
渡部直也、木許昌子、村松和輝、森山みつき、佐藤晶愉輝

【スタッフ】
監督・脚本・編集:鹿野洋平
撮影:鈴木和馬
録音:上原 彩
制作:佐藤 晶愉輝

●予告編

第94回 5月 『銀河健康センター -1SET-』 18分/2024 監督 坂田敦哉

【あらすじ】
荒廃した砂の惑星に寂しく佇むサウナ施設「銀河健康センター」。水風呂の枯れたサウナにお客はこない。看板娘“トト”は文字通り看板を磨くだけの退屈な日々を過ごしていた。そんなある日、大量の水を積んだ宇宙船が不時着して…。「ととのい」求めて三光年、壮大な“星おこし”が今、始まる。

【紹介文】
ハンドメイドで丁寧に仕上げたギミックや特撮に、実物大のセットを破壊してみせる心意気で、伝説的な作品となった、『宮田バスターズ(株)』(2019)。各地の映画祭を席捲し、コロナ前の「TOKYO月イチ映画祭」でも、見事グランプリを獲得している。
本作は、その後映像制作会社に所属しながら腕を磨いた坂田敦哉監督が挑む、短編SFコメディシリーズの第1作。砂の惑星に生まれ育った少女が、サウナの“ととのい”を求めて銀河を舞台に繰り広げる冒険譚3部作のプロローグであり、いわば『スター・ウォーズ』旧シリーズに於ける、「新たなる希望」である。
鳥取砂丘で大々的な(!?)ロケを敢行!相も変わらず“手作り”にこだわり、ミニチュアワークを軸としたSFX技術を磨いていくその姿勢は、日本のクリストファー・ノーランと言えるかも知れない。
このシリーズ、実は配信用に製作された作品であるが、スマホやPCの小さな画面で楽しむだけでは実にもったいない!坂田監督の協力を得ながら、当映画祭で、シリーズのスクリーン上映を順次実現できればと思う。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
第2回熊谷駅前短編映画祭 優秀賞
Amazon prime Video 他、各種配信サービスで配信中

【監督プロフィール】
1999年大阪府生まれ。 小学生の頃に見た「ドラえもん」の自主特撮を作る話に感銘を受け以降自主映画を作り始める。 大阪芸術大学映像学部に在籍後、都内の映像プロダクションにディレクターとして勤務。

【キャスト】
田中なつ、渡部直也、佐田淳

【スタッフ】
島原大知

●予告編

第95回 6月 『河童になる』 27分/2023 監督 山科晃一

【あらすじ】
コロナがきっかけでバーの経営が立ち行かなくなった篠崎は、実家で母親の由紀子と2人暮らし。心機一転しようと役者を目指し始めた頃、かつてのバーのスタッフであったタネと出逢い…

【紹介文】
コロナ明け後、ここ2~3年の“インディーズ映画祭”をウォッチすると、「映画美学校」の風が強く吹いていることがわかる。
私が関わる「田辺・弁慶映画祭」に於いては、2022年の「第16回」で最高賞の“弁慶グランプリ”などを獲得した『はこぶね』の大西諒監督、23年の「第17回」でやはり“弁慶グランプリ”をはじめ5冠を掻っ攫った、『99%、いつも曇り』の瑚海みどり監督は、いずれも「美学校」出身。昨年開催の「第18回」の入賞作品で、先日テアトル新宿での「弁セレ」上映時に“満席”を記録した『よそ者の会』の西崎羽美監督も、同じく「美学校」OGである。
私が審査委員長を務める「熊谷駅前短編映画祭」も、「美学校」勢が席捲している。昨年の「第1回」で審査員特別賞を受賞した『網戸』は中江伶乙監督が、今年の「第2回」グランプリ『あなたの影』は中沢志保監督が、それぞれ「美学校」の仲間たちと作り上げた作品だった。
カリキュラムが良いのか?講師が優れているのか?その辺りは判然としないが、ひとつ言えるのは今の「映画美学校」が、才能ある者たちが集い切磋琢磨する場になっているのと同時に、協同の場として機能しているということである。
本作の山科晃一監督も、まさにそうした流れの中から登場した、「美学校」勢力の1人。コロナ禍で店を潰してしまった中年男が、タイトルになっている『河童になる』ことで、起死回生を図るという、風変わりなストーリーの中に、キャラクターを絶妙に配置。主人公篠崎と、そんな彼を、多分男性としてはほとんど意識していないが(?)、1人の大人としてリスペクトしているタネという若い女性のコンビネーションが、笑えて、しかもホロッとさせる。演じる国海伸彦と百瀬葉という俳優自身の魅力もあるが、この2人を組み合わせて“化学反応”を引き起こしたのは、紛れもなく山科監督の“演出”と言える。
国見は「福井駅前短編映画祭」で、百瀬は「熊谷駅前」で、それぞれが“俳優賞”を手にしている。これは監督にとっても、勲章である。(松崎まこと)

【受賞・上映歴】
福井駅前短編映画祭2024ノミネート テアトルサンク賞・ベストアクターズ賞(国海信彦)・優秀賞受賞/第26回長岡インディーズムービーコンペティション入選/第2回 熊谷駅前短編映画祭 ノミネート/優秀賞・俳優賞(百瀬葉)受賞/CFF2025 入選

【監督プロフィール】
1991年兵庫県神戸市生まれ。テレビ局勤務後、2019年東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。映像制作会社、広告制作会社を経て映像/広告のディレクション及びシナリオを担当。映画監督・脚本家・小説家・アーティストとして活動中。

【キャスト】
国海伸彦、百瀬葉、松浦祐子、るい乃あゆ、山科晃一、小林真樹、押山大智

【スタッフ】
助監督 押山大智/ 撮影 小海祈/ 録音 太田祥介 わたしのような天気

●予告編

■ 閉会式 20:50

チケット料金
・各プログラム:800円(A,B共通)
・1dayフリーパス:1,400円
注:当日券のみです。席はすべて自由席です。
会場:ワイルドファイア・スタジオ
東京都千代田区西神田 3-3-12 西神田YSビルB-1 九段下駅から徒歩5分